パリ、オペラ通りのオペラ座は、今オペラは上演されない。
そのかわり、パリのバレエの本拠となっている。
今日のような冬の週末にはきっと何か上演されているに違いない。
ツアー参加の何名かをお誘いして、チケットBOXを尋ねてみた。
やっていたのは、「ドガの小さな踊り子」というバレエだった。
オルセー美術館にあるドガの作品にはバレエを練習する小さな女の子達の絵や彫刻がたくさんある。これは、それを主題にしたバレエなのだとすぐ分かった。
見たいなぁ。。
BOXの係員にきくと「80ユーロの席ならあります」という事。
これはオーケストラ席=平土間で、いちばんよい席である。
もっと有名な出し物だったりすると150ユーロの値段のつく席だから、ま、お安いと言えるだろう。
戻り席なのかちょっと席は離れるけれど、6人で見に行く事にした。
開演は20時。
二時間程度の出し物であれば、これは普通の開演時間である。
19時半には劇場に入りる。
客席の天井を飾るシャガールの有名な絵「夢の花束」。この日実は昼間にもオペラ座に入って見ていたのだが、開演前の高揚したざわめきの中で見あげると、より華やかに見えてくる。絵が生き返るとでも申しましょうか。
ベルが鳴り、暗くなる。オーケストラが前奏をスタート。
幕があがると、オルセー美術館にあるドガの彫刻「踊り子」ガラスケースに入っている。やがてそれが動き出し、場面は動き出し、100年前の世界に我々を誘ってくれるという筋立てである。
この写真はドガが踊り子をデッサンしているところ。
舞台の端でのひとシーンしたが、「ああ、ドガってこんなふうだったのかもしれないなぁ」と実感させてくれました。