「楽天さんは、もっと本業に力を入れるべきですね」
今度のTBSの株取得騒動の報道で、ゲストのコメンテーターのひとりが分かった顔でそう言った。

でもね、コメンテーターさん、あなた自身の本業だってコメンテーターなんかじゃないでしょう？　企業もまた多面的であってあたり前なのですよ。

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楽天にしろライブドアにしろ、世間から「IT関連企業」という言い方で整理されているけれど、それは彼ら自身が望んだラベルではない。世間が勝手に付けたものだ。

彼らはきっと自分達のことを「IT関連企業」などという狭い枠にはいらないと思っている。実際そんな枠にはめられる程度の仕事で終わるつもりはない、と行動で示している。

TBS株を買って提携を迫る事や球団や競馬を支援する事も、本業と思ってやっている筈だ。企業が多角経営をする事はちっとも珍しくない。

これからの企業は旧来のスタイルで割り切れない幅の広さを持っていくのが当然である。特に「IT]と称される技術は、どんな業界であっても普通に使いこなす事が当たり前になってくる。

技術はより簡単に誰でもができるものとして普及していく。
5年前なら「IT専門家」でなくてはできなかった事が、安いソフトを買えば誰でも出来るようになる時代である。
「IT産業」という言い方はあまり意味のないものになってくるのではないだろうか。