気になっていた展覧会「横浜トリエンナーレ」に行く。
アートサーカスと副題が付けられ、今回は体験型のモノが多いというので楽しみだった。
そして、たしかに楽しめたのだが、なんだか美術というものからはちょっと離れていっているという違和感が残った。
確かに入っていきやすい楽しいものばかりであった。枠に収められた作品を見るというだけではない。が、なんだか物足りない。ARTのおもしろさというよりは、なんだか巨大な文化祭のノリのように感じられた。
いったい何が足りないのだろう?
いくつかの作品には個性もあり、毒か薬かは分からないがパワーも感じる。しかし、多くの作品に足りのは、尊大なまでに自分のスタイルを感じさせる力か。迎合するのではなく、そこに居合わせる人を自分の方にいやがおうでも目を向けるような主張。
スマートでありかつこの一種の傲慢さを感じさせてくれる作品をもっとたくさん見たいという思いが違和感になったように思う。
こういうなかにあると、ビッグ・ネームである奈良よしとも氏のこのワンちゃん達は、ちゃんと自我をハッサンしつつ、確実に我々を楽しませてくれた。