ローテンブルグのヤコブ教会にある「聖血祭壇」は、1504年頃にティルマン・リーメンシュナイダーによって製作された。キリストの血が納められたといわれる水晶の玉をいただく祭壇である。
この作品を最初に見たのは17.8年も前のこと。
最初にロマンチック街道の添乗でやってきた時だっただろう。ガイドブックの知識を確認する為に、単に入った教会のひとつだった筈だ。
その後何度となくこの作品の前に足を運んだ。
何がそうさせるのか、とても魅力を感じていたからだ。いろいろな解説も読んで、リーメンシュナイダー自身の生涯も知る事が出来た。
彼は1460年頃の生まれだといわれる。
という事は、この作品を製作したのはちょうど44歳ぐらいという事になる。今の自分と同じ年齢だということに気がついて、憧憬とあせりを感じたりする自分がいる。