どうしてもＣＤの方が手軽なので、レコードをかけることは減ってきている。いや、ＭＤだってもう売り上げが落ちてきてしまって、円盤状のものを出し入れする時代がもう過ぎようとしているのかもしれない。

こんな風に感じてはじめていた今日、必要があってレコードを引っ張り出してかけた。きっと、ぶちぶちノイズが入って古臭く感じてしまうのかなぁと思っていた。ところがどっこい、これがデとても新鮮に感じられたのです。

そして、あらためてレコードの音が好きになってしまった。

これはかけたのがもともとアナログ録音のものだったせいも大いにあるのだろう。デジタルで録音したものはデジタル機器で再生した方が適しているのだと、想像される。

しかし、よく考えてみると楽器の音というのは、ほとんどがアナログなものなのである。電子楽器がいかに進歩していこうと、楽器を引く喜び＝音楽の喜び（と私は考える）は、デジタル化されない。

それは、弦を振るわせる指、鍵盤を叩く指、リードを振るわせる唇、リムを叩くスティック、それらが知っている事なのだ。
楽器自体がデジタル化していっても、それを奏でる人間自身がアナログな存在である以上、音楽の原点はアナログな性質なのだと思う。

ま、能書きは関係なくして、ほんとレコードは良い音がしていました。なんだか柔らかくて安心する。