ごみの山に生活する子供たちがいる。
よく報道されていたフィリピンのスモーキーマウンテンだけの事ではないのである。
カンボジアでも同様な環境にある人々があり、そんな荒廃した世界から子供たちをひきとり、教育している場である。
子供たちはとても明るく、力強く生きている。
訪問した我々のほうが勇気付けられるほどである。
しかし、この場所は現実の世界からの一時的なシェルターに過ぎず、いずれ遠くない日に彼らは再び強烈な現実に立ち向かう事になる。その日がきた時、彼らを支えていけるだけの「人に対する信頼」を育てる事が、このような場所の役目なのだと思う。
しかし、振り返って自分自身がこのような事を出来るかと考えると、とても怖くて出来ないと感じる。
人一人の人生を引き受ける事は、とても重い。
「一番身近にいる二人」で、私には精一杯。
いや、それだけでも確かにやりとげられるならば、充分にこの孤児院を運営するのと同じ価値がある。