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「水木しげる展」へ行く
2004-12-16
木曜と金曜は午後8時までやっているというので、午後6時に入館。
すいていて快適に見ることができた。
***
類似品の出現しようのない、不出生のキャラクター「ねずみ男」をうみだした水木氏の展覧会である。(私としては「ゲゲゲの鬼太郎」よりも、ねずみ男こそがすごいキャラだと思う)
会場では、彼の生涯が彼自身の手になる絵巻物で紹介されている。
水木氏は左腕を大戦で失っている。
それは知っていたが、どれだけの死線をさまよってきたのか、はじめて知ることが出来た。自伝の漫画も買っちゃいました。
私には、どうしても遠く感じられがちな大戦の事が、今まで読んだどの戦記や手記とも違う形で語られていると感じた。
歩哨に立っている時に、望遠鏡でのぞいていた南方の島のあまりに美しさにみとれてしまい、上官に怒られる。
片腕を失い、マラリアに苦しんでいるところを、南方の島の現地民に助けられる。その質素ながらゆったりとした暮らしぶりに感動して、やがてそのコミュニティに同胞のように迎えられていくところ。
苦しい悲しい話しばかりがクローズアップされていく戦場だけれど、そんな場所にあっても、人間には喜びや楽しみが必要なのだということか。
そういう楽観的な視点を持てる人だから、生き延びてこられたということなのか。
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