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1917年デュシャンとミュシャ
2004-11-29
日曜美術館の展覧会紹介。
大阪でやっているマルセル・デュシャンの展覧会と、高松でやっているアルフォンス・ミュシャの展覧会の紹介をしていた。
ほぼ一世紀前の1917年ごろには、彼らはともに表現者として第一線にいた。
紹介されていたのは、1917年にデュシャンが発表した男性用小便器を使った「作品」。誰でもご存知のあのカタチの物体を取り外し、偽名のサインをしていつもと違う角度(真上からなので「?」と感じる)で見えるように展示して、「作品」として発表したもの。
もちろん、当時「こんなものは作品として認められない」という非難が起こった。今だって無名の誰かがやったら、話しにならないシロモノだろう。しかし、デュシャンは「なぜなら、ゲージツカがこれを選んだからだ」と説明して、平然としていたそうな。
一方おなじ時代に活躍していたミュシャは、アールヌーボーの華といわれれ、誰からも美しいといわせる端整な花と女性の絵を発表しつづけていた。それは、晩年に愛国的な主題を描くようになってさえ、傾向としては、変らなかった。
両者、どちらが優れているか、好きか、という事ではなく、こういう両極端の存在をゆるしていたベル・エポックという時代の雰囲気が楽しい。
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