週一回夜8時まで開館している金曜を狙っていった。
比較的すいて見学できてよかった、よかった。

中国国宝展は、アジア地域の文化の本丸ともいうべき中国大陸の歴史遺産が、ダイジェストで展示されているという感じだった。

私はヨーロッパをたくさん見ているので、ついつい西洋を軸にいろいろな文化を評価してしまう傾向があるが、アジア人としては、むしろ中国に軸足を置いた方が、より分りやすいのではないだろうか。

つまり、高松塚古墳そっくりのふくよかな女性像があったり、8世紀には大仏そっくりの仏像があったりする。日本は、その時々の大陸の文化をもろに輸入していたのだと、あらためて分らせてくれるのだ。

そして、この展覧会の意欲的なのは、最近15年ほどの発掘品を中心に展示していること。

すでに刊行されている本からの知識だけでは、とても「今」の発掘成果に触れることはできない。こういう展覧会で発掘の「今」を見せてくれるのは望む所である。