新聞で見かけて、記憶の壁にささってしまった一枚の写真を見に行ってきた。
砂漠を有刺鉄線で囲っただけの、イラクの捕虜一時収容所。
そこに収監された頭から黒い袋をかぶされた男が、4才ぐらいのおびえる息子を抱きかかえている光景。
そこには、銃も、血も、映っていないけれど、伝わるものがある。
世界報道写真2004の最優秀作品に選ばれた作品である。
ジャン・マルク・ボージュという撮影者のプロフィールを見ていて、私と同じ年齢である事に気がついた。不思議な感慨である。同じ時代を、全く違う空気の中で暮らしてきた人が、こういうかたちで自分の気持ちを揺らしたという事。
インタビュアーが聞く
「この写真を撮っていた時、どんな事を考えていましたか?」
「自分の4才になる娘ローレーンの事をずっと思い出していた。もし自分と娘がこんな状況だったらどんなだろう、と考えざるをえなかった」
そうか、よくわかる。
私もあなたの写真を見ながら、同じことを考えていたのです。
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http://www.syabi.com/schedule/details/worldpress_2004.html世界報道写真展は恵比寿の写真美術館で8月1日(日)まで。
入場料は、、私はチケットショップで400円でGETしました。