《手造の旅》あなたの知らないロンドン、パリ+シャルトル四日目。
知らない小さな村を歩くのは、楽しい。
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英仏海峡を船で渡るというアイデアは、同じ旅行業の友人がプライベート旅した時に船を利用したと立ち話したことに始まる。
「ほほう、そういう手があるのか」と調べてみると、けっこう多くの路線が運行されている。ベルギーの沿岸部に行く船もある。
ロンドン⇔パリ間を電車で移動するツアーよりもよほど魅力があるように感じた。
なかでも、「ドーバーの白い壁」を船上から眺められるチャンスがあるというので、ポーツマス乗船をしたかったのだが、今回は諸事情あり、もっと西のプリマス港から、昨夜乗船したのである。
到着するフランス側も、当初はサンマロ港だったのだが、もっと西のブルターニュ半島の小村ロスコフである。つまり、ここはもともと立ち寄る予定はなかたった。いや、名前さえ知らなかった村だ。
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朝8時に着岸したが、桟橋が壊れていて下船に手間取り、街を歩き始めたのは9時だった。良く晴れて、昼には熱くなるだろうが、今はまださわやかな朝の空気。
海辺のロスコフ村の地図は調べてあったので、中心の教会まで少し歩くことにする。まだ一般の店は開いていない。ただ、パン屋さんだけはフランスのどんな朝でも早くから開いている。
その良い香りがところどころで鼻を誘惑する。教会へ着いてちょっと中をのぞいたりしてみたが、やっぱりパン屋さんでちょっと朝ごはんを食べることに決めた。
三差路の真ん中に突き出したお店に入ると、バゲットもクロワッサンも甘そうなパティスリーもぜんぶ食べたくなる。
小さなお店は十人ほどでもういっぱい。時ならぬ混雑にお店の人もあたふた。ぽつぽつ英語も交えて優しく接してくれる。
暖かいカフェオレとバターの香りのするKOUIGN-AMANNで、少し外国のカフェ気分。こういう時間、ずっと忘れないロスコフ村の記憶になります。
※この日の写真日記は下記からごらんください↓
http://blog.goo.ne.jp/komatsusin/e/6103dec0ad4df8a39ac16f3863e33df1